ゴリラ、ぶらさげちゃおうかな…

ゴリラがぶら下がっているビルがあちこちにある。

もし僕に一生働かなくていいぐらいの蓄えがあって、数軒目のビルを建てるとする。信頼できる不動産会社と建築士に仕事を頼み、粛々とプロジェクトは進むだろう。

流行りのデザインで、人気の店がテナントとして集められる。大儲けはしないけど確実な利益が出そうなプランに僕は納得するだろう。

でも、そんなときにふと思うのかもしれない。

『ゴリラ、ぶらさげちゃおうかな…』

(ゴリラぶら下げちゃえよ!)(いいじゃんゴリラ。目立つよ~)

そんな金持ちしか聞こえない声があるのかもしれない。それに抗えなかったのが全国に散らばるゴリラビルなのだ。

自由の女神が立っているホテルにも同じものを感じる。

しかし、映画「キングコング」の公開は1933年。86年前である。86年後に遠く離れた島国に真似たビルがある影響力に身震いする。

渋谷の新しいビルのどれかひとつにゴリラぶら下げればいいのに。

meigen

偉人と名言を紹介するサイトを見たら、今日の名言のところに${meigen}と表示されていたことがあった。

${meigen}はコンピュータに保存されている言葉を表示させるときの書き方である。

本来は${meigen}が名言に置き換わってなければいけないのだが、うまく動いてなくてそのまま表示されてしまったのだろう。

おもしろい。”いい言葉”も置き換え可能なたくさんあるうちのひとつだったことがが分かる。人生を変える言葉もカタログギフトだ。

いや、そうしたらそれを聞いた人の反応だってそうかもしれない。

“いい話”を4コマ漫画にするとこうだ。

未来、人類が精巧なロボットと付き合うようになったとき、調子が悪い恋人が ${ainokotoba} と言い出してほしい。

ビンゴカード

公園で珍しい太鼓を叩いている人がいる。

絞り染めの先輩とかああいう人が気になる。少し憧れているのだろう。

しかし人生でどんなことがあったら人は公園で太鼓を叩き始めるのだろう。チェックリストのようなものがあるのかもしれない。

□ 学校やバイト先が高円寺にあった
□ 好きなミュージシャンのバックバンドにその太鼓があった
□ 家が狭い
□ ・・・

たくさんのチェック項目があって、特定のチェックがうまると「公園で太鼓を叩く」が発動するのだ。

別のチェック項目の組み合わせは「壁をのぼり始める」「ウェブサイトを作り始める」「空の写真を撮り始める」「外に椅子を持ち出して酒を飲み始める」などがあるだろう。

この列が揃ったらあなたはLDHに入る、とかそんな当たりのわからないビンゴカード片手に生きている。

しらんけど。

エクセル中級

もう20年ぐらい前のこと。

事務のスタッフが必要になって派遣会社に頼んだら、候補の人のプロフィールを持ってきた。ひとりの人のプロフィールに

「エクセル中級」

とあったので、そんな検定があるのか聞いたら

「いえ、操作しているのを私が見て、中級ぐらいかなーと思ったんで書きました!」

と勢いよく答えられた。

最近仕事をしててそんな適当な人に会わない。

勢いで思い出したのでもうひとつ、会社に不動産の勧誘の電話がかかってきて、どこでこの番号を知ったのか聞いたら

「はい、名簿業者から買いました!」

と勢いよく答えられたこともあった。

勢い大事ですね。

さらに思い出した。その派遣会社の人はクレーンの荷物を掛けられる人を紹介してきたこともあった。

「この玉掛け資格というのはなんですか?」
「はい、クレーンのフックに荷物を掛ける作業です」

それは大変そうな仕事だけど、オンラインショッピングのバックオフィス業務だったのでお断りした。

手続き道

書類仕事、申請や手続きが苦手な人は多い。あれは学校の勉強とは別のものである。

「道」なんじゃないだろうか。手続き道。

柔道や生花と同じ、ひとつの所作の世界だと考えると意外にしっくりくる。

例えば家の前に知らない人の車が停まっていたとき、既存の学問だと、テコの原理でひっくり返す(物理)悲しさを綴る(国語)力づくで押す(体育)といった対策だが、行政に連絡するのが手続き道である。

たぶん平常時では手続き道がいちばん強い。

つまり、僕が手続きが苦手なのは、柔道をやってないのに柔道やれと言われているようなものだからである。

どこかに柔道を習うように手続きを教える道場があったらぜひ行きたい。

リニアモーターカーと居間

広さを六畳間で換算する癖がある。

リニアモーターカーの試乗に行ったときも、あまりの先頭の長さに「ここに六畳間いくつ入るんだろう」と思った。

リニアモーターカーの先頭部分は15m、幅が2.9m。6畳間は約3.8m✕2.9mなので3つ分である。


リニアモーターカーすごい

実家の居間が六畳だった。あの、一家でさんまのかば焼きを食べたり鳥人間コンテストを見たスペース3つぶんだ。それは広い。

それが時速500kmで走る。常軌を逸している。

もちろん渋谷の交差点とかでも、ここに居間があったらどれぐらいのスケール感なのだろうと思う。


こんな感じだろうか。

いちど外に六畳間を作って家と外のスケール感の違いを確かめてみたい。

その六畳間にタイヤが付いていて走ったりしたら最高だ。

リズムだけ俳句

会社の近所でこの車を見た。

 

この投稿をInstagramで見る

 

逆から読んでも七五調

Yuji Hayashiさん(@yaginome)がシェアした投稿 –

いま住(じゅ)の木 なかたゆ心 しよでん住(じゅ)

意味がわからないのに七五調なのがおもしろい。もちろん「住んでよし 心ゆたかな 木の住まい」なのだが、五七五は逆から読んでも五七五なのか。

つまり、俳句は逆から読んでもいいのだ。例えば…

エコのみせ 類みしにワイ やさけ寿司

謎の言葉なのにリズムが良くておもしろい。やさけ寿司ってなんだ。(もとは「閑さや岩にしみいる蝉の声」)。

逆から読んでも意味の違う俳句になるのもおもしろいかと思って考えてみた。

夜おそく 猿だけにする エコのみせ ←→ 蝉の声 留守に気だるさ クソおるよ

しかし完全に意味のない五七五のほうがグッとくる

すこげるな ねもしつらそぼ ゆみぼるし

けこけこみ ゴヴォけきゅみけこ 林です

最後、急に意味がわかる言葉が出てくるのもおもしろい。沼から急に人が出てくるようだ。

明日にはおもしろさがわからなくなってる気もする。

全員笑っている

なんどかラジオに出させてもらったことがある。

毎回楽しいのだ。

なんでこんなに気分がいいんだろう。このまえ気づいたが、ラジオはスタッフ全員笑っているのだ。

スタッフの人数が少ないというのもあるが、卓に座っている技術スタッフも放送作家もMCの冗談で笑っている。テレビやイベントなど関係者が多い現場だと、ひとりぐらい辛そうな若者がいる。

ラジオの出演が終わってビル出口まで案内されているとき、作家が「遊びみたいな感じなんですよね」と言っていた。

プロ意識とは無関係の、この遊びみたいな雰囲気だからできるものもあるよなと思った。

デイリーのことなんだけど。

ちっちゃいスピーカー

 

タクシーの中で流れているCMのことばかり考えている。

借りた車に荷物を積んでいると元のオーナーがやってきて「ちっちゃいスピーカー持っていく?」と言う。

言われた若者はまさかという表情で

「ちっちゃいスピーカー持っていっていいんですか?」

と聞き返し、もうひとりは画面横から入り込んで

「ちっちゃいスピーカー持っていっていいんですか?」

と同じセリフを言う。

え?この「ちっちゃいスピーカー」ってそんなにありがたいの?それとも何かの隠語?

これだけフィーチャされるのだから伏線であるのは間違いない。

だが、ちっちゃいスピーカーの中に違法薬物が詰まってて無実の罪で拘束されるとかそういう展開はなく、キャンプファイヤを囲んで終わるのだ。

回収されない伏線。しかもちっちゃいスピーカーのCMではない。

伏線なんて世の中にない。例えば「あれ、この駅、前に来たことがあるような」と言ってる人がいても、それはただの勘違いでタイムリープではない。

回収されない伏線だけのドラマを作りたいと思ったらまさにこのCMがそれだ。

こんなにもかき乱されるなんて。いい。

YouTubeで何度も見たし、ちっちゃいスピーカーがなにかも特定した。

https://www.yodobashi.com/product/100000001003453082/

これだ。

もしかして若者の間でちっちゃいスピーカーが外遊びには必須で、この商品がデフォルトなのだろうか。

20代の若者に聞いてみたらそんなことはないとのこと。

CMタイトルに「カーシェアだけじゃない」とあるので、車の貸し借りだけじゃなくてコミュニティであることをアピールしたいのかもしれない。Airbnbのような。

そうするとオーナーがなにかタダで貸してくれるという展開は納得だ。では、何を貸したらいいだろう。

ビール → 車のサービスでアルコールはだめだ
食材 → 知らない人から食べ物もらうのは恐い
ギター → 弾けない人もいるし
キャンプ用品 → たぶん持ってるだろうし…

そう思うとちっちゃいスピーカーは最善の解だ。ちっちゃいスピーカーだ。

オーナーが「これ便利よ~」も言うのも、若者たちが「ちっちゃいスピーカー持っていっていいんですか?!」と喜ぶ気持ちも分かる。

しかしちっちゃいスピーカーが欲しい。

経堂の沼

経堂にどんないい店も続かない場所があって、そこにできたそば屋が半年たたずに休業になった。

それまでそこにあったのは、晩杯屋の新業態の低価格ステーキ店(ベコ太郎)、東京初出店の博多のとんこつラーメン(博多一幸舎)、アメリカ人シェフのラーメン店(アイバンラーメン)というそうそうたる店。

そんな店でも持たなかった場所にできたのはふつうのそば屋。いちど食べたけど、ふつうだった。そばの香りがするとかではないそば。

この装備で数々の猛者を飲み込んできたワニの沼に挑むのか…。と思ったら半年たたずに休業の貼り紙。

「そ、そこは恐ろしいワニがいるんだぞ!」という声を無視して入っていってぷか~と靴だけが浮かんで来る。映画のタイトル前のエピソードのようだ。

地元ブログも「あの場所」って紹介するぐらいのバミューダトライアングル。

そば屋の向かいのカレー屋は南インド料理ですごくうまいので続いて欲しい。