あけましておめでとう

ディズニーランドはもうクリスマス仕様らしい。いま11月上旬なので奴らはあと2ヶ月弱クリスマスをやる気だ。

クリスマスから大晦日までが年末、元旦から5日ぐらいまでが正月である。

正月は短すぎる。

それどころか「いつまでも正月気分か」などと悪いもののように言われたりするのだ。クリスマスは2ヶ月もあるというのに!

そこで提案したいのは正月の延長である。

クリスマスとかぶってもいいから12月から1月の2ヶ月間は正月ということにしてはどうだろう。

いや、もう正月でいい。あけましておめでとう。

キャップを逆にかぶらない人生

キャップを逆にかぶらない人生だった。

そもそもキャップをあまりかぶらないし、ましてや逆さにかぶろうとしたこともない。つまり、スポーティーでもないし、やんちゃに見せようとしたこともない。

居酒屋で隣のテーブルに座ったキャップ逆さ男が話をしているのを見てそう思った。平行世界でもおれは彼ではないだろう。

以前は肘当てがついているツイードのジャケットを着ている人を見るとそう思ったのだが、徐々に着そうな気がしている。

キャップを逆にかぶる人生、軌道が交わらない遠い星のようだ。でも、いつかそうする日が来るのだろうか。

脳はコンピュータよりも性能がいいという話はよく聞く。

記憶や計算能力では劣るが、コンピュータにできない動きをするのだろう。

しかしそれで意外なのは、脳は汁っぽいということである。

脳を直接見たことはないが体の中はたいてい湿っている。切ると汁(血とかリンパとか)が垂れるし、ねばついていることもある。

そんなものがクリーンなコンピュータより優れているのだ。コンピュータの中を見ても湿ってるところはひとつもない。むしろ湿ってたら動かない。

でも汁系のほうが優れているということは、未来のコンピュータは汁がしたたっているのかもしれない。古いエアコンみたいに。

タイムリープ

デイリーポータルZをやめたら何をするか、と聞かれたときに考えた。

時間があるから旅行にでも行こうか。おもしろいものを見たら人に言いたいのでブログに書くだろう。旅行だけじゃなくて、自分でおかしなものを作るのもいい。作ったら自慢したいのでやっぱりブログに書こう。

でもひとりだと毎日ボリュームのあることが書けないから、仲間を集めるのもいいだろう。集団で更新するブログにするのだ。でもそうするとやがて使えるお金で悩んだり、スケジュールがカツカツになって気を揉むかもしれない。

あ、そのサイトと仕事知ってる。デイリーポータルZとウェブマスターである。

実はそんなことをタイムリープのように繰り返しているのかもしれない。

無収入に慣れる

どうやって食べているのか分からないフリーランスの知人が何人かいる(僕も傍から見たらそうかもしれない)。

そのうちひとりに宝くじでも当たったのか聞いてみたところ、そんなわけないとのことだった。

「ただ、仕事がなくても焦らないように自分を訓練した」

と言っていた。実際、昨年は4ヶ月仕事がない時期があったそうだ。でも、焦らなかった、と。

新たな収入源を見つけるのではなく、無収入に慣れるのが解なのだ。

そっちかー!と心の底から納得したし、ちょっと仏様みたいなこと言ってないか、と思った。

ポルノ

わりと好んでポルノという言葉を使う。

猫動画やでっかい食べ物の写真はポルノだと思うし、ビジネス書を読んだだけで満足するのをキャリアポルノと呼ぶらしい。

文脈を無視してただその瞬間の口当たりの良いものを消費するのがポルノかなと理解している。

しかし肝心のポルノはシチュエーションが凝っているものが多くて(官能小説とか)、ぜんぜんポルノ的ではない。

でも今思ったが、僕のポルノのニュアンスが果たして伝わっているか確認したことないので、会議で急にポルノとか言う人と思われている可能性もある。

空にTODOリスト

21世紀の民俗学という本に、昔の農民は季節ごとの星で今やるべき作業を知ったと書いてあった。

つまり、あの星が出てくる時期だからそろそろ収穫だ、などと考えたのだろう。

空がでっかいTODOリストなのだ。ガスター10の文字のように「田植え」と空に現れているようなものである。

いまのARとかiPhoneアプリのレベルではない。

便利でうらやましい。

26kmの歯列

奥歯から前歯を通って反対側の奥歯までだいたい15cm。上下あわせて30cmである。

1日3回食後に歯を磨くとして1日90cmの歯を磨く。1年に328.5mだ。80年生きるとして、26,280m。

およそ26km。

人生とはつまり長さ26kmの歯の列を磨き続けることである。

 

日本橋から国道1号線で行ったら、新子安あたりである。

僕はいま46歳なのでようやく池上のあたりだ。

同僚の子どもが「一生で道に落ちてるヒモをヘビと見間違えて驚く時間」を計算したという話を聞いて、時間は合計すると面白いし、じゃあ距離だとどうだろうと思って考えたのがこの26kmの歯列である。

小学生に影響受けてる。

カードリーダー

会社が入っているビルはエレベーターにカードリーダーがついている。社員証をかざすと特定のフロアのボタンが押せる。

このまえ作業着を着たふたりが乗ってきて、「このカードリーダーにおれのカードかざすとどうなると思う?」ともうひとりに言った。

エレベーターか、ビルかコピー機のメンテナンスの人だと思う。つまり、部外者のカードをかざすとどうなるか、ということである。

もうひとりが答える前にカードをかざした。

「ピッ」

「な、『ピッ』となるだけなんだよー!」

「うわー、超びびったー!」

「おれも最初びびったんだけどやってみたんだよー!」

と盛り上がっていた。中学生か。でもうらやましかった。僕もよそのビルでやろう。

残業時間に木魚

昨日の夜、残業時間に木魚を叩いていた。

昼の撮影で使った木魚が机の上にあったのだ。こまごました作業をしていたので気晴らしに叩いてみたら楽しかった。

フロアにはもう僕しか残ってない。薄暗いフロアにぽくぽくという音が溶けていく。

メールを書いてはぽくぽく、エクセルに記入してはぽくぽく、と作業していたら人が現れた。びっくりした。

離れたフロアの人が「こちら側、もう誰もいません」と言いに来てくれただけだった(親切)。木魚でなにかを召喚してしまったのかと思った。

しかし帰りにフロアを施錠しながら思ったが、あの人のほうこそ薄暗いフロアから木魚の音が聞こえて怖かっただろう。