リフトですれ違うと恥ずかしい

すれ違って一番恥ずかしいのはリフトだ。

むかしデイリーポータルZ編集部の石川くんと松山に行った。夜に共通の仕事を済ませて、翌日は互いに別の取材があるので別行動である。

ところで松山城は山の上にあるので行くためのリフトがある。翌日、僕がリフトで山に登っていると、向かいから彼が降りてきた。

前の日に仕事を終えた後に居酒屋で仕事について語ったりしたから照れくさい。そもそもリフトの椅子にちょこんと座っている姿が恥ずかしい。

「あ、城?」
「ええ…はい」

会話もどうしようもない。もごもごしているあいだにリフトはすれ違って終わりである。ゴロゴロゴロゴロ(リフトの音)。

爆笑でもシニカルでもない、奇妙な体験だったと思う。