宝石箱をひっくり返したよう

星空などを「宝石箱をひっくり返したような」と形容するが、宝石箱をひっくり返したことがない。

そもそも実際に宝石箱を見たことがない。

仮に宝石が入っている宝石箱があったとして、実際にひっくり返すと小さい宝石はどこかに転がってしまうだろう。棚の下やサッシの溝に入ってしまうかもしれない。

しかし宝石である。「そのうち出てくるだろ」と諦めるわけにはいかない。

いや、そもそも宝石箱に何が入っていたのかのリストがないと、ちゃんと回収できたかもわからないじゃないか。ひっくり返す前にまずは管理表づくりである。

もし部屋の隅とかに落ちたままになっていたら、踏むと相当痛いだろう。宝石のカットはほぼマキビシである。めちゃくちゃ硬いのも危ない。

「宝石箱をひっくり返したような」という慣用句を考えてみただけでこれほど心配な気持ちになる。

宝石箱がなくてよかった。